珍しい経験なので書いておく。
留年確定
大学4年の時、ある必修の授業に全然出席せず、テストもブッチしていた。
結果、卒業者リストに自分の名前はなかった。
留年が確定した。
実は学生時代に自分が始めた事業が儲かっていた(学生にとっては)ので、『新卒カード残しておいて事業にチャレンジできる』と考えての留年だった。
……それはかっこよく言いすぎだ。そんなに意識は高くなかった。
『社会人大変そうだし、ダラダラ過ごして十分な金も入る今の生活を続けたい』が正しいな。
とにかく、留年しようと思っていた。
助手さんからの電話
携帯が鳴った。
取ると大学の助手さん(正確なポジションはよくわからない。いつも学科の所にいた女性)からのお電話。
「トジコモリンくん、このままだと卒業できないよ!困るでしょ!?」
「え、いや、まー」
「卒業したいわよね!?」
「いや、もうしょうがないですよ」
「まだ諦めないで、みんなのお蔭で何とかなったから」
「!!!???!!!」
逆転卒業
なんと、卒業者リストを見て心配した学科の友人Aが友人Bに相談 → 友人Bが助手さんに嘆願 → 助手さんが教授Aに相談 → 助手さんが教授Bに相談 → 教授A/Bがエライ人を集めて会議 → 特例発動。
なんだその大きなカブ。
結果、落としたはずの単位は与えられ、なぜか卒業出来てしまった。
授業もテストも受けていないのに単位を取得するという。大学生にとっては憧れのチートが知らぬ間に発動していた。
教育機関としてそれが適切な対処か今考えると微妙だけど、自分が卒業に足る賢そうなオーラ出してたから……ってことにしとこう。
どんな会議があったのか知らないけど、クソ忙しい中俺のために骨を折ってくださった皆様からすると「しょーもないけど憎めないヤツ」キャラになっていたようで、助手さんや教授の皆様から可愛がられるという副作用もあった。
とはいえ、卒業する気はなかったのに卒業が確定した。
卒業おめでとう
ありがとう。皆様のおかげです。
留年するつもりだったので就活もまともにやってなかったし、かと言って事業にフルコミットする覚悟もなかったので、色々大変だったけど、今振り返るとあの時卒業しておいて本当に良かった。
あのままダラダラやっていたら今頃人生ヤバかったかもしれない。本当に感謝。
珍しい経験なので書いておいた。